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西部校

西部校【30期|前期課程】障がい者の理解と接し方1/今福線が観光資源になるまで(事前学習)

掲載日 : 2022-04-12
約3週間の春休みが終わり、この日から講義を再開しました。

午前の講義では、『障がい者の理解と接し方①』と題して、視覚障がいについて学びました。
講師は、西部視聴覚障害者情報センターに務めていただきました。
この講義では、点字の読み書きや、特別なアイマスクをして歩くなど、視覚障がいを疑似体験しながら学習しました。
点字の学習では、50音の構成を解説していただいたあと、学園生の名前を点字にしたカードをシャッフルしてくばり、どの学園生の名前が書かれたものかを読み、読めたらその人に渡す、というワークに取り組みました。
「あ~、こうやって読むのか!」
「これは「す」? 違うな、「け」かな?」
とああでもない、こうでもないと、楽しみながら点字を体験できました。
視覚障がいの体験では、「白内障」と「視野狭窄」をアイマスクをつかって体験。
学園生からは
「段差があっても分からない」
「視野がせまくて横に人がいても分からない」
といった実感を伴った感想がありました。
地域の中には様々な障がいをもって暮らす方がおられますので、この講義で学んだことを、普段の暮らしや地域活動の中で活かしていただければと思います。

午後は、今月から始まる連続講義、『今福線が観光資源になるまで』の初回。
浜田市観光交流課と今福線ガイドの会の皆様に講師を務めていただきました。
皆さんは、『未成線』という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 島根県江津市と広島県三次市を結ぶ鉄道・三江線が『廃線』になったのは記憶に新しいですが、未成線とは、計画・着工するも“未完成に終わった鉄道”のことです。島根県浜田市には、戦前、戦後と二度にわたり工事が中止になった未成線があり、『幻の広浜鐡道・今福線』と呼ばれています。
講義では、鉄道計画としての歴史や、観光資源として着目されるに至った経緯、地元地域と行政との連携など、戦後の工事中止以降、地元の人からも忘れられかけていた未成線がどのようにして観光資源として活用されるに至ったか、学習しました。
ほとんどの人が見向きもしなかった鉄道遺構を、現在では地域資源として捉えなおし、官民で連携しながら交流人口の増加や地域活性化のために活用しているそうです。受講した学園生からは
「今福線が未成線となったわけなど歴史的にわかりやすく話していただき良かった。残しておきたい遺構だと思う」
「三江線が廃線となり、線路、橋脚等の撤去工事が始まっているが、地元の者としてもったいないと思う。何か地域の活性化のため活用する方法はないかと考える中で今福線の活用については参考になりました」

といった感想をいただきました。来週は現地学習に出掛けます。

(1)1時限目のようす。点字で書かれた本です。

(2) 点字を打つ体験もしました。

(3) 白内障の体験。視界がぼやけてみえるアイマスクをつけました。

(4)手引き歩行の体験。

(5) 2時限目の講義資料。