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西部校

西部校【30期|前期課程】身の丈にあった住民活動と持続可能な地域~美郷町の山くじらの事例から~(事前学習)/井戸平左衛門公の頌徳碑をたずねて

掲載日 : 2021-11-09
1時限目は、美郷町山くじらブランド推進課の安田氏に講師としてお越しいただき、同町の「山くじらブランド」についてお話していただきました。
この講義は、『事前学習⇒現地学習⇒振り返り』シリーズの第2回目となります。

美郷町で活発な取組と言えば獣害対策が思い浮かびますが、同町の山くじらブランドは、獣害対策の仕組みや、イノシシ肉の加工品づくりといった単発のことを指すのではなく、獣害対策の体制見直しから、イノシシ肉や革の利活用、それを無理のない住民活動が支え、地元で企業を立ち上げ移住者の雇用の受け皿をつくる……この“一連のストーリー”を『山くじらブランド』と呼んでいるそうです。
講義の中で特に安田氏が強調したのは、「身の丈に合ったことを大事にしたい」ということでした。
安田氏は、地域づくりでは他地域の好事例を視察して取り組んでも続かないことが多いと感じているそうですが、よそのマネをするのではなく、「地域の人たちとコミュニケーションを重ねて、住民の主体性をいかに引き出すか」をいつも考えながら仕事をしているそうです。
それを続けていった結果、「獣害対策は日本のどこも共通の課題だけど、美郷町はその点でオンリーワンになった。これはよそにはない、美郷町の強みです」と締めくくりました。
次回は現地学習。美郷町の現場にお邪魔します。

2時限目は、「いも代官」の名で知られ、小学校や中学校の地域の歴史で学習する井戸平左衛門公についての講義でした。
今から300年近く前の江戸時代、享保の大飢饉が起きた際に、井戸公は薩摩藩から石見地方へサツマ芋を持ち込んで、民衆を飢えから救います。
その功績をたたえ、石見地方だけでなく中国地方に井戸公の頌徳碑が建てられました。
その足跡を長年研究されている、大田市文化協会会長で“いも代官頌徳碑訪ね人”の石賀了氏からお話をしていただきました。
井戸公の功績はもちろん、没後に井戸神社の創立に奔走した人の地道な努力や、風化する頌徳碑を立て直して未来へつなごうとする現在の石見の人たちの動きなどを知ることができました。

(1)1時限目の講義資料。右側の新しい冊子には「やります!みさと猪ベーション」の文字

(2)1時限目の講義のようす

(3)2時限目の講義のようす